C’est pas vrai!

今回の原発事故と地震津波に関する海外での報道の量には驚かされました。
世界中でエジプトでの革命は忘れられてしまって、最初の一週間はカダフィ大佐地震当初は忘れ去られ、
地震原発事故のニュースが世界を圧倒しました。
これらの報道では日本とは違う視点でみられることで冷静に状況を分析できるのは、
ありがたかったですが、
その反面、海外での報道の多くに、日本の公式見解の文脈を理解していないのか、わざとなのかと思う内容も見受けられました。
ま、そういう問題はあるにせよ、基本的には、どこの国の報道も、
被災地の悲惨さ困難さを説明し、その中で懸命に生きる人を称え、できるだけ私たちも助けましょうという地震津波への報道。
それとあわせて原発事故の情報と自国への影響を分析するということが主なようでした。
さらに実際にその国から日本に派遣された人たちの話を取り上げてることが多い印象です。
興味をひいたのは、たまたま見たスペインのニュースではリスク管理として淡々とした官邸の情報開示や人々の対応に前向きな評価を与えていました(そうかなあ?危機管理として官邸の記者会見はありなんでしょうか?)

アメリカはこれでもかというほど日本の状況の大変さと人情を脚色しながら、その助けなきゃという感じを盛り上げています。(原発は海水でなく砂で封じ込めろという説明もアメリカの報道では目につきました。)イギリスはこれに比べてかなり冷静な情報提示と分析といった印象でした。
そういう海外の各国報道の中で、断トツで印象的だったのはフランス。
どうもフランスの人の言葉の裏側というか本当の文脈が読めないからわからないけど、
とにかく受ける印象は非常に感情的。情緒的ともいえるけど・・・。
フランスに原発事故影響がどの程度あるのかを懸念する報道があるのはあたりまえだけど、
日本から帰国しようとしてパニックになっているフランス人にインタビューして感情的に盛り上げる。
まるでその緊迫感は日本とフランスが隣の国みたいな近さです。(フランスもあちこちに原発はあるし、しかも列車からワイン畑のすぐ先に見えたりするから他人事ではないのかもしれない。)
その一方で、私が見たニュースでは被災地にせっかく犬を連れてフランスの救援部隊きたけれど
衛生上の理由でその利用を日本政府に断られたとか、
それなのに日本の被災地では竹一本で捜索活動をしていて、
こんなローテクではないハイテクなフランス派遣部隊をなぜ使わないとか怒りながらレポートしてました。
でも、結局、原発からの距離をとらなきゃならなくなったフランス部隊は
アメリカ軍の三沢基地でキャンプしてて、終わっちゃったような。
ま、それは第一陣なのかもしれないけど・・・・・。
ボランティアの基本は相手の立場になって考える、その意向に沿ってあげる事が第一。
相手の要求してない事を提案して受け入れられなかったとしても、
文句つけてどうするのって感じです。
今回の日本政府の対応が素晴らしいとは言わないけど、被害国が混乱しているのに、
文句いってどうするのって感じでした。
ま、このニュースからフランスの人は違う意味を読み取るのかもしれないですけど、
そのレポートがあまりにヒステリックで他の国との温度差が強かったです。
ま、それだけ関心をもっていてくれるということでもあるのですが・・・。

で、今度は被災地にフランスのロボットを派遣するとか提案しているらしい。

思わず、目が点。

さすがに、これは私の大好きなスティーブン・コルベアがフランスが日本にロボットを派遣?日本にロボットを?とバカにしておりました。
フランス人にとってフランスは農業立国というより最新テクノロジーの国なんですよね。