I wish I were there

アメリカではまだ30日。ワシントンDCのナショナル・モールでは
"Rally to Restore Sanity and/or Fear"がデイリー・ショーのジョンと、
コルベア・リポートのスティーブンよびかけによって行われました。
一説には215000人もあつまったそうな。
ティーブンが関わる公立校に対する援助団体が寄付も集め、25万ドルもあつめたそう。
この集会、直訳だと「正気(それともしくは恐怖)を修復する集会」となるでしょうか?
なんだか煙に巻いたこの名前は保守派の人気司会者、困った論客グレン・ベックが、
8月28日(キング牧師の「I have a dream 」演説の47周年記念日)に、
リンカーン・メモリアルで行った"a Restoring Honor rally"「(合衆国の)名誉回復集会」に
対抗してのタイトルです。(こちらは約9万人程度あつめたらしい)
一応、グレン、保守派やティーパーティなど声の大きな人たちに対する批判、
中間選挙などを意識したものであることはわかるけど、
じつは本当の目的はジョンもスティーブンも丁寧には説明してこなかった。
アメリカにいないと今ひとつわからない問題意識でしたが、
直前になって、それを保守派の聖地フォックスニュースのしかもビル・オライリーの番組で、
ジョンが端的に説明してて、驚きました。

ティーブンの流行させた言葉、truthiness、
つまり大腸というか腹の中から感じる真、今の状況に対する問題意識を表現しようというものだと思います。
その集会はどうだったかというと、コメディセントラルの公式サイトでいろいろ見られますが、
私がわかりやすいと思ったのは、アル・ジャジーラのニュースクリップ。

もちろん政治風刺番組ですから、コメディがいっぱい。
彼ら自身はまるで保守派の論客のまねをする、スティーブンと、
それに対抗するというような手法でジョンがしゃべります。
ジョンが正気を代表し、スティーブンが恐怖を代表しています。
ティーブンはチリの炭鉱救出でつかわれたようなカプセルに入って出てきたり、
エンターテイメントという部分では
まず、国歌を4troopsというイラクアフガニスタン戦争に従軍した、引退した軍人で結成した
コーラスグループが歌い、

集会のための祈りには、 Father Guido Sarducciというエセ神父ねたでしられるドン・ノヴェロがでてきたり、
人気俳優がへーんな詩をささげたりときわめてアメリカの政治集会らしい外面をつかって遊んでいました。
もちろん、国歌以外にも歌もいろいろ披露されました。
まずは、何かとデイリー・ショーではおなじみのキャット・スティーブンスことyusef islamが、
ピース・トレインを歌っいますが、

その途中でオジー・オズボーンが乱入して、
クレイジー・トレインを歌って(オジーもキャットもイギリス人ですが・・・・)
混乱します。(ここはちょっと動画割愛。youtubeにいっぱいあります)
そこでThe O'Jaysがラヴ・トレインが歌って収拾します。

そのほかにも
シェリル・クロウも登場。

ほかにも歌手が登場しましたが、
愛国的な歌、政治集会で歌われる歌など上手に見せていました。
またメダル授与というのもあって、
ジョンが"Medals of Reasonableness"、スティーブンが
"Medals of Fear"を授与します。
あくまで外面は正しき政治集会なのです。
ただし、もちろんデイリーショーやthe bugleのジョン・オリバーもピーターパンに扮するなど
悪ノリコメディも忘れずに、ちりばめられてましたが、
最後には圧巻の12分のジョンがスピーチをし、

さらにはトニー・ベネット
(愛国的歌として知られている)america is beautifulを歌って、
最後にショーの参加者全員集合で歌って幕を閉じました

あー、その場で見たかった。
まだ、チェックしてないけど、先日のスティーブンの議会証言などをみても、
ニュースメディアの多くは、バカにするか、
できるだけ無視して、人が集まった事を報道する程度でしょう。
私はすくなくとも声の大小だけで、力が決まってしまう世の中に、
silent majorityの気持ちをあらわすということに、
一石を投じたという意味では、
評価できると思いました。
それと、この集会の実務的なことにも感心しました。
とても人の参加がしやすくなっていて、りんごアプリでも専用のアプリが3つほどでていたので、
使ってみました。
3advanceによるYou're Up! at the Rally to Restore Sanity
Stewart v Colbert: Vote Fear or Sanity
というのと、
コメディセントラルの本体MTVによるthe Rally to Restore Sanity公式アプリです。
公式には彼らのウェルカムビデオなども入ってますが、一般参加者のための情報、
参加した人たちの写真や動画投稿と閲覧、こういうのは、
テレビ番組ベースであっても人の政治参加に親切にできているアメリカの
すごさだし、携帯端末による投稿や情報交換技術の進化に感心しました。
もちろん、全体を見たいかたは2時間ほどですがc-spanで見られます。
そのサイトはこちらをクリック!
直接参加しなくても、ネットで楽しめましたが、
行きたかったです・・・。